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工学部

生命工学科 バイオマテリアル研究室


バイオマテリアル研究室では、再生医療技術を用いて筋肉や血管、皮膚など、様々な組織の生体外作製に取り組んでいます。用いる技術は、細胞を組み込みための足場材料(スキャフォールド)と細胞播種(はしゅ)です。足場材料には、頭髪から採取したケラチンなどのタンパク質や、細胞成分を除去した動物組織(脱細胞化組織)を用います。足場材料に患者さんの細胞を播種すると拒絶反応のない組織ができあがるので、先天性の病気をもった赤ちゃんに使用しても、体の成長に伴って組織も成長できるでしょう(今の人工臓器は、成長すると大きなサイズのものと交換手術が必要です)。筋肉組織では、小さいながらも電気刺激で収縮運動を起こさせる組織の作製に成功しました。現在、マイクロロボットの筋肉部分に用いたり、筋肉から分泌される健康因子の解明、さらには食肉への応用を試みています。また、人工子宮内膜を用いた受精卵の体外培養にも精力的に取り組んでいます。


主な研究テーマ

  • 骨格筋の組織工学:培養筋芽細胞と足場材料から生体外で骨格筋を作製し、再生医療や筋肉モデル、ミニロボットの筋肉として応用を目指します。
  • 循環器系の組織工学:国立循環器病研究センターと共同で、心臓弁や血管の再生医療に取り組んでいます。
  • 皮膚の組織工学:京都大学・関西医科大学・国立循環器病研究センターと共同で、アザなどの再生治療法の開発に取り組んでいます。
  • 新規足場材料の開発:大阪成蹊短大と共同で毛髪ケラチンタンパクを用いた自家組織由来細胞足場材料の開発を行っています。
  • 幹細胞の培養基材開発:iPS細胞や動物受精卵の長期培養・発生誘導素材の開発を行っています。

指導教員

藤里 俊哉 教授 (フジサト トシヤ)

専門分野

  • 再生医工学
  • バイオマテリアル
  • 組織工学

教員メッセージ

皆さんの多くは、「再生医療」と聞くと医学では?とお思いになるでしょう。でも「再生医療」の元となった英語は「Tissue Engineering」といい、直訳すると「組織工学」となります。そう、工学なのです。「組織工学」は、その名の通り、生体組織を作製すること、つまり、事故や病気で失われた臓器や組織を、体外あるいは体内で人工的に作り出す(再生する)ことが目的です。これまでのプラスチックや金属製の人工臓器とは異なって、タンパク質や細胞で作り出すのです。

在学生メッセージ

バイオマテリアル研究室へようこそ!僕はこの大学に人の役に立つことを勉強したくて入学しました。この研究室では、人工筋肉で人の筋肉の再生を試みたり、肝臓の再構築を試みたりしています。僕は皮膚の病気の新しい治療法を確立するために、お医者さん達と一緒に研究しています。この研究が成功したら、皮膚病で苦しむ患者さんを助けることができます。とてもやりがいがあり、充実した毎日を送っています。みんなも一緒に楽しい研究ライフを送りましょう。

この研究がかなえる未来

再生医療技術で、iPS細胞や幹細胞から様々な組織の細胞が得られるようになってきましたが、まだまだ組織や臓器を作りあげることはできません。しかしいずれ、臓器工場が建設され、例えば頬の内側の細胞を工場に送ると、1ヶ月後には希望する自分の組織や臓器ができあがってくる、という時代がやって来ることでしょう。私たちの研究が、ほんの少しでも患者さんの役に立てればと願っています。

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