データサイエンス学科
ものづくりマネジメント研究室
作業風景をビデオに撮影し分析
モノづくりのプロセスでは、人(Man)、設備(Machine)、原材料(Material)、そして方法(Method)という4つのMをインプットし、品質(Quality)、コスト(Cost)、そして納期(Delivery)というQCDをアウトプットしています。シンプルなシステムですが、そのプロセスの中ではまだまだ多くのムダやロスがあります。
最近は、センサー技術の進歩からこれらの情報が容易に測定できるようになってきました。しかし、見えただけではこれらの問題が解決するわけではなく、これらをより良い状態にするためのカイゼン活動が重要になります。スマートモノづくりへの取り組みが進むなく、サイバーフィジカルシステム(CPS)への期待も高まりますが、本研究室ではそこに現場の知恵と工夫を融合させて日本型のスマートモノづくりを促進するための研究に取り組んでいます。
作業風景をビデオに撮影し分析
主な研究テーマ
- 見える化されたデータを活用した生産性向上への取り組み
- IoToセンサーを活用した現場のリアルタイム見える化システムの検討
- SDGsの活動と企業の営業利益率の関係に関する研究
指導教員
皆川 健多郎
教授
(ミナガワ ケンタロウ)
専門分野
- 経済性工学
- インダストリアル・エンジニアリング
- マーケティング
- 経営工学
研究室がめざすSDGs
教員メッセージ
現場第一主義の立場から、これまで1,000回を超える現場訪問をおこなってきました。現場では、つねに品質を上げよう、コストを下げよう、リードタイムを短くしようと暑い日も寒い日も一生懸命、モノづくりに取り組んでいます。しかし、多種少量生産の進行、製品寿命の短期化、そして生産の海外シフトなど、現場の能力がなかなか発揮しにくい状況となっています。しかし、私たちの知恵と工夫、そしてそこに情報通信技術(ICT)を掛け合わせることにより、まだまだ状況を改善することは可能です。ぜひ当研究室で共にこれらのことについて研究をしませんか?
在学生メッセージ
現在、世の中にはさまざまなデータがあふれています。そして今後はさらにその量は増加していくと思います。まだまだ必要なデータもあるとは思いますが、すでに得られたデータを活用して、より価値のあるものを考えてみてはいかがでしょうか?
モノづくり現場での取り組みは、繰り返し性が高いことから標準化が進み、データの扱いも簡単な部分があります。そして、その効果も大きく掛け算で効いてきます。機械学習、AIとまでいかずとも、単純集計、平均とバラつき、散布図、パレート図などもでさまざな状況が見えてきます。ぜひご一緒に現場の状況を客観値である数値で見てみませんか?
この研究がかなえる未来
低価格なコスト競争に陥っているような製品のモノづくりは、今後ますます海外に生産が移行していきます。そのような中で、国内でのモノづくりは高い品質を実現した高付加価値な製品が主となります。そしてその生産を実現するためのモノづくり現場もさらなる革新が必要となります。当研究室では、そのような日本のモノづくり実現をめざしています。