12月13日、オーストラリア大陸で開催された世界最高峰のソーラーカーレース「ブリヂストン ワールド ソーラー チャレンジ(BWSC)」に本学ソーラーカープロジェクトが初参戦し、見事完走を果たしたことを記念し、完走記念講演会(併催:第28回テクノフォーラム)を開催しました。当日は会場参加に加えオンライン配信も行い、多くの方にご参加いただきました。
冒頭では、井上晋学長より本学の教育・研究の特色や、歴史・沿革、実践的な学びを重視する学生プロジェクトの意義を紹介。ソーラーカープロジェクトをはじめとしたさまざまなプロジェクト活動が、人材育成の中核を担っていることが語られました。
続いて、BWSCイベントアンバサダーからのビデオメッセージが上映され、「所属機関と祖国を代表すること自体が偉大な達成です」と改めて本学のソーラーカープロジェクトに賞賛が送られ、世界を舞台に挑戦した学生らの成果と今後への期待が寄せられました。
第1部の特別講演では、山本塁氏(株式会社ブリヂストン・Global CEO室・Global経営戦略部門Globalコーポレートブランド戦略部・主幹)より、同大会の概要や大会を通じたサステナブル技術の実証、次世代モビリティ人材育成への取り組みが紹介されました。過酷な環境下で性能と環境性能を両立させる技術開発の最前線が語られ、BWSCが“走る実験室”として果たす役割が強調されました。
続いて、本学ソーラーカープロジェクトのリーダー・宮大岳さん(大学院電気電子・機械工学専攻 博士前期課程2年)による発表では、マシン開発の経緯からチーム体制、国内外でのテスト、そして約3,000kmに及ぶ本戦の様子までが臨場感あふれる言葉で報告されました。現地でのトラブルや過酷な自然条件を乗り越え、仲間と支え合いながらゴールにたどり着いた経験は、メンバーにとってかけがえのない成長の機会になったと語りました。
第2部のトークセッションでは、モータージャーナリストの竹岡圭氏をコーディネーターに迎え、山本氏、指導教員の伊與田宗慶准教授、大会に出場した15人の学生が一堂に会してクロストークを実施。挑戦の意義や学び、次回大会に向けた展望が語られました。また、来場者から事前に寄せられた質問にも答え、第1部では語りきれなかったエピソードを披露しました。
本講演会は、学生の挑戦が社会とつながり、未来の技術と人材を育てていくことを実感できる機会となりました。本学ソーラーカープロジェクトは、次回2027年大会への挑戦に向け、すでに新たな一歩を踏み出しています。



