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「World Robot Summit 2020 愛知大会」で3位に入賞

2021.09.18

  • 表彰式で表彰状を手にする田中さん(右から3人目) 表彰式で表彰状を手にする田中さん(右から3人目)
  • ガッツポーズをとる「OIT-RITS」のメンバーら ガッツポーズをとる「OIT-RITS」のメンバーら
  • 大会会場ではロボットの調整やプログラムの書き換えなどを行った 大会会場ではロボットの調整やプログラムの書き換えなどを行った

 9月9日から12日に愛知県国際展示場で開催された「World Robot Summit 2020 愛知大会」のWorld Robot Challenge サービスカテゴリー パートナーロボットチャレンジ(リアルスペース)に本学と立命館大との共同チーム「OIT-RITS」が出場し、3位(WRS実行委員長賞)に入賞しました。この競技は障害者だけでなく、子供や老人と暮らす家庭において、人とロボットが助け合い豊かな暮らしの実現を目指したもので、トヨタ自動車製のロボット(HSR:Human Support Robot)を使い、同一のハードウェアの条件下で各チームがオリジナルのプログラムを搭載して競技に挑みました。
 
 競技は「部屋の片付け」「障害物回避」「モノを取ってくる」の3つタスクの総合点で競い、本学の学生らは「部屋の片付け」タスクのプログラミングを担当しました。命令式の構築が比較的容易で読みやすいプログラミング言語Pythonを使い、与えられたタスクを素早く、滑らかにこなせるようプログラムを構築。会場の照明、影などがロボットの判断に大きく影響することを分析して、床や机に置かれた1センチ以下の物体の凹凸を検知し、その検知した形とカメラから得られた物体の画像特徴を機械学習による認識結果と照合させ、AIによる認識を主とした方法を実現しました。これは他チームと比較してもより速い計算速度と少ない誤検知を可能としています。また、指の角度センサーでは物体をつかむ直前に較正処理行って、厚みが数ミリ程度のプラスチック板や食器容器でも厳密に検知検査を行うようにプログラムを設定。薄いものを含めた把持の失敗・成功判断を実現し、正しくものがつかめていないときの動作ロスを削減することに成功しました。また、競技中に把持する物体が大きく、極めて正確にアームの位置を決めなければつかめない課題に直面したチームは大会期間中にHSRのプログラムを書き換え、「3回失敗したら、該当するエリアの片付けをあきらめる」ように設定。競技での高得点獲得につながり、大会3位(WRS実行委員長)に輝きました。
 
 本学側のチームリーダーを務めた田中俊哉さん(ロボティクス&デザイン工学専攻博士前期課程2年)は「どのチームも同じHSRを使いますが、プログラミングのコンセプトや設定が違うので、私たちのロボットとは全く違う動きをしているのに驚きました。組み込むシステムの違いがロボットの動きをどこまで変えることができるのかを体験することができ勉強になりました」と大会を振り返りました。
 
OIT-RITSの戦績 ※得点はOIT-RITS-対戦相手
<総当たり戦>
 Hibikino-Musashi@Home (九州工業大学)    155-395
 Team Weblab       (東京大学)      245-385
 eR@sers         (玉川大学)      160-95
 AISL-TUT         (豊橋技術科学大学)  255-425
 ※5チーム中4位の戦績で決勝トーナメントに出場
<決勝トーナメント>
 Hibikino-Musashi@Home (九州工業大学)    435-800
<3位決定戦>
 eR@sers         (玉川大学)     270-220
<最終結果>
 3位入賞(WRS実行委員長賞)

「OIT-RITS」本学関係者
井上雄紀 教授(ロボット工学科)
中山学之 教授(システムデザイン工学科)
田中俊哉 さん(ロボティクス&デザイン工学専攻博士前期課程2年)
長尾悠世 さん(ロボット工学科4年)
比嘉翔惟 さん(同)