10月3日、本学都市デザイン工学科と同学科の同窓会組織である大阪工業大学土木会が主催する「都市デザイン工学フォーラム2026」をトラストシティカンファレンス・新大阪(大阪市淀川区)で開催し、同学科の学生や土木技術者・専門家など、学内外から約190人が参加しました。このフォーラムは、都市デザイン工学が担う役割や魅力を社会に広く発信することを目的として、2012年からコロナ禍による開催自粛期間を除き、ほぼ毎年開催しています。今年度は、学内外の有識者4人による講演を行いました。
開催に先立ち、コンペで募集した本フォーラム案内ポスターのデザインについて、採用された本学工学研究科 建築・都市デザイン工学専攻 都市デザイン工学コース1年の新谷拓也さん(地盤防災研究室)に大阪工業大学土木会から副賞が授与されました。続いて、井上晋学長から、「都市デザイン工学は、私たちの生活や社会基盤を支える重要な技術分野です。今後、人手不足や技術者人口の減少が進むことが予測されますが、AIやDXが土木分野にも導入され、さまざまな課題解決に活用されています。しかし、最終的な判断をするのは土木技術者であり、その役割は今後も変わることはありません。学生の皆さんには、本日の講演を通じて知識や理解を深め、それらを将来社会に出た際に生かしてほしい」と挨拶がありました。
フォーラムでは、まず国土交通省近畿地方整備局 統括防災官の川尻竜也氏が、「近畿地方整備局における防災対策~近年の災害に学び、備える~」と題して講演を行いました。近年の地震発生状況や南海トラフ巨大地震への備え、令和8年熊本地震での緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)等の支援活動について紹介がありました。また、大雨による災害や紀伊半島大水害への対応、分解型重機や無人化施工の活用、改定された南海トラフ巨大地震対策計画の概要について説明がありました。
次に、竹中土木 大阪本店 第2営業部 開発グループ グループリーダーの江口貴司氏が、「土木屋だからこそ出来るまちづくり」と題して講演を行いました。講演では、都市計画制度や土地区画整理事業、区画整理におけるゼネコンの役割に加え、同社が国土交通省「令和8年度まちづくりアワード(功労部門)」を受賞した土地区画整理事業の施行実績について紹介がありました。また、参加した学生に向けて、学生時代に取り組んでおくべきこととして、資格取得や仲間との思い出づくりの大切さなどについてメッセージが送られました。
続いて、安部日鋼工業 大阪支店 技術工務部 部長の三田健大氏が、「持続可能な都市インフラを支えるPC技術-施工の省人化と環境負荷低減を実現するための技術開発-」と題して講演を行いました。講演では、同社が取り組む施工の省人化に向けた技術や環境負荷の低減に寄与する材料開発について紹介がありました。また、これらの技術開発を通じて同社が見据える建設分野の未来像について説明がありました。
最後に、本学都市デザイン工学科の東良慶准教授が、「近年の関西地方における砂礫海岸線の変化特性」と題して講演を行いました。講演では、まず日本の海岸災害の特性として海岸侵食が顕在化している現状について説明がありました。続いて、過去から現在の海岸線の変化特性を把握するための解析手法が紹介されるとともに、人工リーフ(潜堤)や離岸堤などの対策工が設置されていない区間では侵食傾向が継続・増加している一方、対策工が設置された区間では堆積傾向へと転じ、総体的に安定した状態となっていることなど、解析結果について解説がありました。
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開会挨拶をする井上晋学長 -
近畿地方整備局における防災対策について講演を行う川尻氏 -
土地区画整理事業の施行実績について紹介する江口氏 -
同社が取り組む施工の省人化に向けた技術等を紹介する三田氏と聴講者たち -
海岸線の変化特性を把握するための解析手法を紹介する東准教授



