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ニュース 【データサイエンス学科】避難シミュレーションを自然言語で説明する生成AIの品質監査手法を提案 — 大学院生筆頭の論文が国際学術誌に掲載

トピックス 情報科学部.データサイエンス学科

 大学院情報科学研究科博士前期課程2年の平畑優斗さん(筆頭著者、計算社会科学研究室所属)と坂平文博准教授の研究成果が、Springer Natureが発行する国際学術誌『Discover Artificial Intelligence』に掲載されました。

 本研究では、津波避難シミュレーションのログデータを大規模言語モデル(LLM)とマルチモーダル検索拡張生成(RAG)によって自然言語の「避難ナラティブ」に変換し、その内容が元のシミュレーションの事実を正しく保持しているかを監査する「品質ゲート」の枠組みを提案しました。

 生成AIを用いることで、避難者が「いつ、どこを通り、どこで混雑に遭遇したのか」といった避難過程を分かりやすく表現できる一方、時刻や地点の欠落、出来事の順序の入れ替わりなどが生じる可能性があります。本研究では、生成文に含まれる地点・時刻・出来事の順序などを自動的に検査し、生成AIの出力の安定性や失敗パターンを定量的に評価しました。

 

【研究の核心】

l  生成AIの出力を「品質ゲート」で監査 : 生成された文章について、地点や時刻が正しく含まれているか、出来事の順序が保たれているかなどを自動的に検査する枠組みを構築しました。

l  繰り返し生成によって出力のばらつきを評価:同一条件で文章生成を繰り返すことで、生成AIがどの情報を安定して保持し、どのような誤りや欠落を生じやすいかを定量的に評価しました。 

l  事実を保持しながら避難者の属性に応じた表現を生成:避難経路や通過時刻などの事実を固定したまま、世帯構成などの属性情報のみを変更することで、シミュレーションの事実を保持しつつ、避難者の背景に応じた表現を生成できる可能性を示しました。

 

【論文情報】

題名:Quality gate framework for auditing narrative rendering of evacuation simulation logs by multimodal retrieval augmented generation

雑誌名:Discover Artificial Intelligence, Volume 6, Article 1366, 2026

著者:Yuto Hirahata(大阪工業大学), Fumihiro Sakahira(大阪工業大学) 

DOI:10.1007/s44163-026-02075-5

URL:https://doi.org/10.1007/s44163-026-02075-5

 

【研究助成】

 本研究は、JSPS科研費(JP24H00364、JP26K15080)およびJST未来社会創造事業(JPMJMI23B1)の支援により実施されました。