STUDENT’S INTERVIEW

悩んでいるならやりたい方向に歩みを進めよう。失敗から学ぶことで成長できる

2019年2月22日

私が大学院進学を考え始めたのは、学部3回生の後期です。研究室に本配属になる前で、自分の力に自信がなく決断に迷いがありました。両親からは自分のやりたいことをしたらよいと後押しを受け、先生からは他人の真似をしなくていい、何も恐れず君らしくやりなさいと温かいアドバイスをいただき、自信を取り戻して進学をめざすことができました。

私の研究は、水中での反応に触媒として金属ナノ粒子を用いることで、環境負荷を少なくするという内容です。環境にやさしいというのが私の関心に一致し、金属の物性などについて研究する機会となりました。物事をしっかりと考えるという研究室の方針から、失敗したときにはなぜ失敗したのかをよく考えて、同じミスをくり返さないよう努めました。こうして、深く考察する姿勢が身に付き、修士論文を早めにまとめて学会で発表することができました。海外での研究発表は、英語が苦手で苦労もしましたが、伝えようとする強い気持ちが大切だと分かり、やってみること、チャレンジすることの大切さが実感できました。

これらの経験を通して、研究についての姿勢が確立し、自分自身の幅を広げて成長することもがきました。高分子素材メーカーで、学部卒では難しい開発を進める技術職に就くこともできました。就職先は非常にアグレッシブな雰囲気で、海外展開にも積極的な企業です。こうした社風に憧れ、同社に就職を希望しました。実は、私は少し引っ込み思案な傾向がありました。しかし、大学院では自分から進んで取り組み、コミュニケーションをとることが求められます。大学院で得たこの姿勢を、企業の中でもさらに育てていきたいと思っています。

福井 志歩

大学院工学研究科(博士前期)/ 応用化学コース 2年次