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情報科学部の教育体系

自然と共生する人類の未来と、安心で豊かな社会の実現をめざし、情報技術を自在に駆使して情報化社会の発展に貢献する「情報プロフェッショナル」を情報科学部では育成しています。この理念を具体化するため、情報科学部の教育体系は次に示す3つの大きな柱から構成され、開設当初から多彩な教育プログラムを実施しています。

これらのうち、『知識や技術を確実に習得』させる教育については、日本技術者教育認定機構(JABEE)の認証評価を2005年度から受けています。これにより教育内容に漏れがなく、かつ適切なアウトカムズ評価が行われていることを保証しています。

今般、図に記載の『社会人基礎力を向上』させる教育について、学部開設当初から実施してきた取組成果を点検・整理したところ、文部科学省の大学教育推進プログラムに採択され、一層の拡充が可能になりました。これがSE能力開発のためのスパイラル型情報教育です。なお、『目標を確かに見定める』ための教育については、キャリアデザイン教育や導入教育として着実に成果を積み上げてきています。

スパイラル型 情報教育

今日、情報を加工して付加価値を生み出すシステムエンジニア(SE)の育成は、最重点政策課題のひとつです。情報技術が社会インフラの一部となったいま、特定の技術者の特別な能力に強く依存するシステム開発プロセスは必ずしも適切とは言えません。むしろ、どのような課題でもすばやく問題点を把握し、柔軟に対応できるバランス感覚に優れた技術者が必要です。

本取組ではSEに求められるであろう能力のうち、情報科学のコア技術に関わる部分以外を大きく3軸に集約しています。そして各軸の到達目標を年次ごとに設定して、学生一人一人が自身の到達度を確認できるスパイラル型教育の枠組みを導入しています。

モデル化能力
分析や観察の結果に基づいて事象の本質的な特徴を抽象化し、同様なふるまいに従う他の事象との類似性や差異を端的に説明できる能力をモデル化能力と位置付けています。これはSEに求められる能力のうち、問題や状況を的確に把握する能力に位置付けられるでしょう。

自然現象や物理現象など、法則に従うふるまいの分析やモデル化は理工系学生にとって得意な人が多いと考えられます。しかし、例えばスケジューリングや業務プロセスの記述など、多様なデータの集合体や人間の意志・行動が関わる事象のモデル化は、低学年次生にとって必ずしも容易ではありません。情報科学部ではこの範囲まで含めてモデル化能力育成の教育を実施しています。
デザイン能力
SEが行う業務には、適切な解決策が必ずしも一つとは限らない状況が多数あります。この場合に選択肢を比較し、制約条件の下で顧客や利用者の明示的・潜在的な要求に適う最適な方法を提案できなければなりません。また、付随する利害得失を明確に説明できたり、場合によっては顧客を説得する必要性も生じます。これがデザイン能力です。

情報通信技術は多様な価値観を持つ人々が利用するものですから、単一の尺度でシステムの適・不適を評価したり、SE自身の価値観を顧客に押し付けたりすることは望ましくありません。多様な視点から選択肢を比較して、顧客の最終目的に適した方法を選ぶ能力が期待されています。また学んだ知識を製品やシステムに具体化する応用力もここに含まれます。
業務遂行能力
情報システムや組込みシステムは社会インフラの一部として欠かせない存在となり、その品質や納期の厳守が社会の安全や経済に大きな影響を及ぼします。システム規模が増大し利用者ニーズが多様化した今、開発に携わるSEは多人数・短納期で案件に対処する必要性に迫られています。

このような開発現場では、SE相互間または顧客とSEとの間での意思疎通と合意形成に至る高度な対人能力が強く求められています。また業務の進捗を把握し、自発的に踏み出して業務を推進・完遂する意思が必要で、さらに幅広い予測能力と臨機応変に行動できる柔軟性や即応性がSE候補者に求められていると考えられます。このような能力を総称して業務遂行能力と位置付けています。

年次ごとの到達目標

以上の3軸について、本取組では年次ごとに到達目標のレベルを設定して、目標レベルを徐々に高度化させながら学生自身がその到達度を客観的に把握できる体制を実現しています。各年次および目標軸ごとの到達目標は次のように設定されています。年次ごとに徐々に高度化させた教育課程が組まれていて、スパイラル型の能力開発が行われる仕組みとなっています。

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