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学生相談室STUDENT COUNSELING

【学生相談室コラム】学生相談室だより(おおよど279号2022年3月掲載)

2022年3月30日

  • 屋久島のウィルソン株。切り株の根元から新しい杉が育っているそうです。 屋久島のウィルソン株。切り株の根元から新しい杉が育っているそうです。

「年を重ねるということ」

卒業・修了される皆さん、おめでとうございます。新生活の始まりを前に、今は期待や不安など、様々な思いを感じておられるでしょうか。これからの皆さんのご活躍を心よりお祈りしています。  
さて、ご存知の方も多いと思いますが、2022年4月から成人年齢がこれまでの20歳から18歳に引き下げられます。今ちょうど18歳、19歳の方は、 2022年4月1日に一斉に新成人となるわけです。小さい頃は、成人とか大人というと、すごく大きくて立派な存在に見えていたのではないでしょう か。新しく成人となる皆さん、そしてすでに成人を迎えた皆さん、今の自分 は小さい頃に思っていたような成人、大人になっていますか。
『人はみな馴れぬ齢を生きている ユリカモメ飛ぶまるき曇天』(永田紅「日輪」より)
この短歌は、作者の永田が20歳の頃に詠んだものだそうですが、20歳の頃が遠い昔になった私も、この歌を聞くと、まさにその通り!という気持ちになります。成人と言われてもしっくりこない。社会人になっても気持ちは学生時代を引きずったまま。30代40代になっても、50代60代になっても、え?本当にもうそんな年になったの?と誰もが自分の年齢に戸惑い、少し居心地の悪い思いをしながら、手探りで生きていくものなのかもしれません。年相応に成熟していくことはもちろん必要ですが、同時に、若い感性や柔らかい心を持ち続けていることも大切かもしれない、そんな風にも思います。まずは一歩一歩、自分らしく歩んでいきましょう。

学生相談室カウンセラー 重田 智