これは便利、深度画像!!

情報メディア学科 
准教授 西尾 孝治

西尾 孝治
2015.03.04
  • 折り紙制作支援システム

    折り紙制作支援システム

立体映像
最近、映画館のスクリーンはもちろん、家庭向けのテレビにも3D映像の表示機能が搭載され、立体的な映像を見る機会が増えています。このように立体的な映像視聴を可能とする技術は立体視とよばれています。人間の眼は左右合わせて2つありますが、それぞれの眼で見ている風景は少しだけ違って見えています。もう少し具体的にいうと、近くにある物は左右のずれが大きく、逆に遠くにある物はずれが小さくなっています。これをスクリーンやテレビの画面で表示する映像で再現すれば、立体視が可能になります。しかし、右眼用の映像と左目用の映像を同時に映すと左右にぶれた映像となり正しく見ることができません。そこで、それぞれの眼に選択的に正しく映像を届けるための仕組みが併用されています。例えば、液晶シャッターメガネや、偏光メガネ、特殊なレンズなどです。これらいずれかの仕組みと利用して奥行きに応じた左右のずれがある映像を見ることで、人間は立体を把握することができるようになります。

深度画像
立体映像を表示する仕組みとちょうど逆のことをすると、現実空間にある立体の情報をコンピュータに取り込むことができます。ここ数年、研究者の間で注目されているものに深度センサと呼ばれるものがあります。深度センサを用いると現実空間の立体的な情報を得ることができます。これまでにも同様の機能をもつ機材はありましたが大きく、重く、また一般の人が利用するには高価であったため、広く普及するにはいたっていませんでした。ところが、ケーム機の周辺機器として小型、軽量、安価なものが発売されるやいなや、入手のしやすさも手伝って広く利用されるようになりました。このセンサを用いると現実空間の立体的な情報を画像として保存することができます。普通の画像が輝度を記録したものであるのに対し、深度画像は奥行きを記録したものである点が異なります。この記事で紹介している深度画像では、近くを明るい色で、遠くを暗い色で表しています。この画像からも空間を立体的に捉えることができていることがわかります。

深度画像の利用
研究室ではこのセンサを用いた研究にも取り組んでいます。この記事の2つ目の写真は、研究室の学生が開発した「折り紙製作支援システム」を操作している様子です。まず、ガラステーブルの下に深度センサを設置し、ガラス越しに指の深度画像を取得、指の動きを認識します。つぎに、指の動きをもとに折り紙の移動や折り返しの操作の認識、折り紙の形状データの更新、折り紙の表示をリアルタイムで行います。随時、その結果をプロジェクタで映し出すことにより、仮想の折り紙を手で折っているような映像を提示することができます。これまでのところ、折り操作と表示まではできているので、今後は折り方のナビゲーションなどの機能を追加して行きたいと考えています。

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