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第3回「環境テクノフォーラム2011」を開催しました

2011.06.13

  • 講演する宮井氏 講演する宮井氏
  • たくさんの方が聴講されました たくさんの方が聴講されました

 6月10日、工学部環境工学科が主催する第3回「環境テクノフォーラム2011」を大宮キャンパスで開催し、学内外から100人の方が参加しました。
 株式会社堀場製作所 自動車計測開発部 Analyzer Technology Team マネージャーの宮井優氏を講師に迎え、「エミッション低減技術-自動車排出ガス規制と対策-」と題してご講演いただきました。
 自動車排出ガスによる公害の歴史と規制物質の基本知識、規制に対応する新技術などについてご紹介いただきました。1940年代のアメリカにおいて自動車の普及が急速に進んだことに伴い、光化学スモッグなどの問題が発生しました。1960年代以降は、国・地域ごとに規制が制定され、低排出化への流れが進みました。排ガス規制に対応する技術としては、エンジンからの排出自体の低減や排出される物質の浄化、エンジン効率の向上や車両軽量化による燃費の改善などが挙げられます。
 同氏は今後の自動車が抱える課題として、温暖化対策のための二酸化炭素の削減と化石燃料からの脱却を挙げ、将来に向けてエネルギー源を多様化しなければならないと説きました。その具体的な対策として、エンジンサイズを縮小し、過給機などによる出力の確保、また、多様なエネルギーを用いて走行することができる「FFV」(フレックス燃料車)、ハイブリッドカー、電気自動車の開発についてお話いただきました。
 質疑応答では、FFVの普及が進んでいるブラジルと日本との違いについて質問があり、「ブラジルではバイオエタノールを多量に生産しており安価で入手できることと、国策でガソリンを使わないようにしていることなどが挙げられます。また、バイオエタノールは車の部材として使用されている樹脂を膨張・劣化させる等の影響があり、困難な開発となっています」とお答えいただきました。

 次回第4回フォーラムは6月24日(金)、「安全でおいしい水の科学-高度浄水処理技術と運転管理の現状・課題-」をテーマに大阪広域水道企業団技術長兼事業管理部長で、本学非常勤講師の片山隆文氏にご講演いただく予定です。