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第5回「OITテクノフロンティア」を開催しました

2012.11.22

  • 講演する脇田氏 講演する脇田氏
  • たくさんの方に聴講いただきました たくさんの方に聴講いただきました

 11月19日、本学工学部電子情報通信工学科は、独立行政法人産業技術総合研究所 健康工学研究部門 主幹研究員の脇田慎一氏を講師に迎え、大宮キャンパスにおいて第5回「OITテクノフロンティア」を開催し、学生や企業関係者など約120人が聴講しました。
 今回の講演は、「バイオメディカルセンサが創るヘルスケアの未来」と題して、こころと体の健康を計測するための健康指標(バイオマーカー)センサやマイクロ流体デバイスの全体像を一般の方にもわかりやすくお話しいただきました。
 こころと体の健康は、日本のような高齢化社会先進国では最重要課題として、誰もが手軽にバイオマーカー計測できる技術が求められ、このような高齢化社会向けの先端技術は日本が強いため、将来のグローバル展開が日本の強みになることなど、最新の技術を紹介しながらこの分野の重要性をご説明いただきました。
 次に、マイクロ流体制御技術を用いた最先端のバイオチップであるラボチップ(lab on a chip)について、MEMS(Micro Electro Mechanical System)と呼ばれる微細加工技術を用いていることや、マイクロ流路を用いてパラレル処理化など効率的処理が可能なこと、チップ構造が簡単・安価で、高い市場競争力があることなど、今後数多くの製品化の期待ができるシステムチップであることを力説されました。
 また、現代社会において大きな課題となっている精神疾患の予防には、ストレス強度の定量的判定が重要で、ストレスのバイオマーカーである血中一酸化窒素や唾液中コルチゾールを測定するラボチップの開発などが紹介されました。
 講演後の質疑応答では、「良いセンサをつくるコツは」との質問に対して、「材料開発と薄膜作製技術につきる」など材料の重要性を説いたほか、今後のグローバル競争には、「若い研究者が誰もやっていない領域をチャレンジ精神で自由に知恵を出すことが大切」など、激励のメッセージをいただきました。

 第6回「OITテクノフロンティア」は12月5日、元グローリー株式会社開発本部の小坂利壽氏を講師に迎え、「安全社会を生み出すコアテクノロジー 貨幣処理の現状」と題してご講演いただきます。関心をお持ちの方はぜひご参加ください。