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「第2回 建築都市逍遥講座」を開催

2016.12.14

  • 「シェア社会」を目指す必要性について解説する三浦展氏 「シェア社会」を目指す必要性について解説する三浦展氏
  • 地方創生の方策の要とされる観光産業について語る竹中平蔵氏 地方創生の方策の要とされる観光産業について語る竹中平蔵氏
  • 質疑応答では多くの聴講者から質問があった 質疑応答では多くの聴講者から質問があった

 工学部は12月3日、綿業会館本館大ホール(大阪市中央区)で社会デザイン研究者の三浦展氏、経済学者の竹中平蔵氏を講師に迎え、「第2回 建築都市逍遥講座」を開催しました。
 都市デザイン工学科と建築学科主催の本講座は、アリストテレスの開いたリュケイオンの歩廊(ペリパトス)を逍遥しながら哲学を語り合ったというペリパトス学派にあやかり、大阪の建築や都市にかかわる哲学的な「知」について議論を深める講座です。本年3月に第1回を開催し、今回が2回目。当日は定員200人を超える多くの聴講者が集まりました。
 三浦氏は日本がこれから向き合わなければならない「人口減少・超高齢化社会」をテーマに、今後の都市・住宅のあり方について講演しました。「高齢化社会が進むことで、今ある住宅や施設の認識・価値観を見直し、時代に適した姿に変化させる必要がある」と話題に触れたうえで、若者を中心に流行しているシェアハウスのメリットについて提言。「一人暮らしの高齢者にも同じ発想で、社会全体で家族以外の人間が『もの』『時間』『空間』を共有・共助し、コミュニティ醸成ができる『シェア社会』を目指すことが、これらの問題解決につながるのではないか」と述べました。
 竹中氏は「日本経済再生と地方の活力」と題して、冒頭で日本と世界の経済全体の今後の展望を語った後、地方創生の柱の一つとして期待が寄せられている観光産業について解説。各種データの継続的な収集・分析、データに基づく明確な戦略を持って地方活性化に取り組むことで、国内だけでなく、海外からの観光客を呼び込むことができ、永続的な地方活性化につながると述べました。また、2020年の東京オリンピックでは、競技だけでなく開催国の街や産業にも注目が集まるため、これらを日本が成長する大きなチャンスとして捉え、行政に任せきりにするのではなく、私たち一人ひとりが今、日本が取り組んでいることに関心を持つ必要がある。それが今後の日本経済の活性化につながると説きました。