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応用化学科・棚橋一郎特任教授の最終講義を開催しました

2021.03.03

  • 自身の半生を振り返る棚橋特任教授 自身の半生を振り返る棚橋特任教授
  • 常翔歴史館には756匹の昆虫標本を寄贈 常翔歴史館には756匹の昆虫標本を寄贈
  • 棚橋教授には記念に花束が贈られました 棚橋教授には記念に花束が贈られました

 3月2日、本年度末をもって定年を迎える応用化学科の棚橋一郎特任教授の最終講義を対面とオンラインで行いました。棚橋特任教授は大阪府立大卒業後、民間企業で研究職として従事。2001年に本学応用化学科に助教授として就任しました。エネルギー・ナノ材料研究室を主宰し、炭素材料、半導体や金属ナノ粒子などの無機材料化学領域の学問を追究。電気二層キャパシタやカーボンリチウム二次電池などの研究開発を行い、特許出願件数は330件に上ります。
 
 最終講義は「いちばん大切なこと」と題し、大阪府立大の門を叩いた1975年からこれまでの研究活動を中心に着任当時の思い出や、教育・研究活動に力を注いだ日々を振り返りました。また、幼少のころから現在に至るまで継続している昆虫採集、特に、これまで行ってきた奈良県伯母子岳周辺の生物相調査やシロチョウ科の蝶が発する香気成分に関する研究を振り返るとともに多くの昆虫を標本として保管していることを紹介。これは、研究活動の“実益”も兼ねた活動で、例えば、セミの翅には「ナノピラー構造」と呼ばれる微細な凹凸形状があり、この翅を基板に用いて金属コロイド粒子というセンサーに用いる材料を開発。このように、棚橋特任教授は自然界に存在する微細な構造を解明し、無機材料に応用する研究や技術で多数の注目を集めています。
 最後にオードリー・ヘップバーンの言葉を引用したメッセージ「The most important thing is to enjoy your life, to be happy. It’s all that matter. (いちばん大切なことは人生を楽しむこと、幸せでいること。それがすべてです。)」を学生と教職員、輩出した卒業生らに送りました。
 
※棚橋特任教授が収集した昆虫標本の一部は常翔歴史館に寄贈されています。
※棚橋特任教授は4月以降、非常勤講師として引き続き本学で教育に従事します。