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工学部環境工学科特別講演会「リチウムイオン電池のこれまでとこれから」を開催しました
2013.09.24
9月19日、工学部環境工学科は大阪工業大学うめきたナレッジセンターで旭化成株式会社フェローの吉野彰氏を講師に迎え、「リチウムイオン電池のこれまでとこれから」をテーマに特別講演会を開催し、一般市民など約90人が参加しました。
吉野氏はリチウムイオン電池(以下、LIB)の生みの親と言われ、その功績により今年6月、ロシアのノーベル賞と言われる「The Global Energy Prize」を受賞されました。
LIBは携帯電話やノートパソコン、デジタルカメラをはじめさまざまな電気・電子機器で採用され、小型・軽量化への利便性などから世界で50億個以上が生産され、市場規模では2兆円を超えます。
同氏は「1981年からLIB開発をスタートさせ、1992年に商品化し、Windows95が登場した1995年には市場が大幅に拡大しました。正極にはリチウム金属酸化物を用い、負極ではポリアセチレンやカーボンなどの炭素材を試すなど、特に負極材料の選定に長い年月を費やし、商品化までに試行錯誤を繰り返しました」と開発段階の苦労を述べられました。
今後の展望として「2020年にどんな製品が誕生するかは誰にも分かりませんが、資源、環境、エネルギーをテーマにLIBが少しでもかかわりを持つことが考えられます。ワイヤレス給電技術はその一例として挙げられ、電気自動車やリニアモーターカーなど、未来の乗り物の普及に貢献するでしょう」と締めくくり、会場は大きな拍手に包まれました。
本学は今後もグローバルな視野で社会的意義・関心の高い分野の講演を開催し、広く社会に発信していきます。