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第4回「OITテクノフロンティア オン エレクトロニクス」を開催しました~海外大学と産学連携での未来創造活動を紹介~
2014.12.01
工学部電気電子システム工学科と電子情報通信工学科は11月20日、第4回「OITテクノフロンティア オン エレクトロニクス」をOITホールで開催し、学生、一般の方など約200人が参加しました。
この講演会は情報通信分野の最前線で世界的に活躍されている方を講師に迎えて、全5回で開催。毎回、最新の話題を発信しています。
シリーズ第4回目は、パナソニック㈱本社R&D部門参事の小山博幸氏を講師に迎え、「海外大学と産学連携での未来創造活動」と題して講演いただきました。
小山氏は、企業内部と外部のアイデアを組み合わせることで、革新的な価値を創り出す「オープン・イノベーション」の重要性に実務経験を交えながら「人々の生活を変える変革点にオープン・イノベーションによって開発された商品を投入することがトレンドであり、その商品は多くの利益をもたらします」と話されました。
さらに、企業と海外の大学との連携の事例として、米国・スタンフォード大学イノベーションプログラム「ME310」と米国・MIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボの取り組みを紹介されました。
「ME310」は、例えば企業から出されたものの市場に浸透しなかった商品について、学生が機能やユーザビリティ、企業からの要求や社会的意義を思考しながら価値のある製品提案を目指します。困りごとの発見、ブレインストーミングによるアイデア創出、プロトタイピング、ユーザーテストなどを繰り返し、質の高いアウトプットを行いながら学生たちはデザイン思考を養っていきます。
MITメディアラボは独創性にあふれた研究に挑戦する場として知られ、新しく劇的な「ストーリー」を作り、これを検証するプロトタイプを作り、レビューするというサイクルを素早く繰り返すのが特長です。小山氏はMITメディアラボで開発された、顔の表情を認識し笑顔を測定する「MIT Mood Meter」を実際に使用し、参加者から大きな関心が寄せられました。
講演終了後、「イノベーションを起こす人は変わり者が多いという印象があり、そう思われないために遠慮がちになる日本人が多いのでは」という学生からの質問に対し小山氏は「変わっていると言われることを勲章に思い、思い切っていろんなことに挑戦してほしい。また、大阪は目立ってなんぼの精神があり、イノベーションが起こりやすい風土があると考えます。皆さんのアイデアで大阪工業大学がイノベーションを発信する起点になってほしい」と学生たちにエールを送りました。
今年度最終となる次回は12月16日、㈱mmbi取締役の大矢智之氏を講師に迎え、「放送通信連携の最前線-スマホ向け放送局NOTTV-」をテーマに開催します。皆さまのご参加をお待ちしております。