ページトップへ戻る
  1. トップページ
  2. トピックス
  3. 第1回「OITテクノフロンティア」開催しました~「はやぶさ」1号2号が拓く宇宙探査~

トピックスTOPICS

第1回「OITテクノフロンティア」開催しました~「はやぶさ」1号2号が拓く宇宙探査~

2015.09.19

  • 宇宙探査への夢やロケットエンジン開発への情熱を語る國中氏 宇宙探査への夢やロケットエンジン開発への情熱を語る國中氏
  • ロケットエンジンの技術について分かりやすく解説 ロケットエンジンの技術について分かりやすく解説
  • 会場を埋め尽くした参加者 会場を埋め尽くした参加者

 工学部は9月13日、第1回「OITテクノフロンティア」をグランフロント大阪ナレッジキャピタルコングレコンベンションセンターで開催し、学生、一般の方など約550人が参加しました。
 この講演会は情報通信、ロボットなどの分野の最前線で活躍されている方を講師に迎えて、全5回で開催。毎回、最新の話題を発信します。
 第1回となる今回は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)探査イノベーションハブ長の國中均氏を講師に迎え、「『はやぶさ』1号2号が拓く宇宙探査」と題する講演を行いました。
 2003年に打ち上げられた、宇宙探査機「はやぶさ」1号により、JAXAは世界で初めてイオンエンジンの実用化に成功しました。当時イオンエンジンの開発を担当していた國中氏は「地球と小惑星の往復には何年もかかるため、14000時間もの宇宙作動耐久性を確保することが、『はやぶさ』のイオンエンジンを完成させるための条件でした。そのために、18000時間の耐久試験を2回、約4年をかけて実用に取り組んだ」と苦労を振り返りました。「はやぶさ」1号は2005年9月にアポロ群の小惑星イトカワに到達し、その表面を観測してサンプル採集を試みた後、60億 km、7年にも及ぶ旅を終え、2010年6月、地球に帰還しました。
 4台のイオンエンジンを搭載した「はやぶさ」2号は、小惑星内部の物質サンプルを持ち帰ることをミッションに2014年12月に打ち上げられました。2015年9月2日の時点で地球から約4000万km離れた宇宙を推進しているところです。
 これまでイオンエンジンに対する批判など、負の応援に励まされてきたと話す國中氏は「挑戦しないと未来は開かない。そのためには人、技術、学術、教育、事業、行政のすべてを総動員して初めて成就する」と経験談を力説しました。最後に、個人レベルのアイデアや努力だけでは実現できない、常識を覆す発見や発明にチャレンジしていこうと語り掛けるとともに、既成の仕組みや成り立ちを根本から変える「Game Changing」というキーワードを伝えると、会場は大きな拍手に包まれました。
 次回は「OITテクノフロンティア」は9月25日、に大宮キャンパスで、ローム(株)の中原健氏を講師に迎え、「技術者の仕事~エレクトロニクスの可能性の開拓」をテーマに開催します。次回以降の詳細はこちらをご覧ください。