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知的財産学部の学生が「第2回特許ビジネス展示会 in MOBIO」に出展しました
2013.01.25
1月18日、ものづくりビジネスセンター(東大阪市)で開催された「第2回特許ビジネス展示会 in MOBIO」(主催:大阪府、東大阪市、八尾市)に、知的財産学部の学生が出展しました。この展示は、企業や大学、個人が持つアイデア(特許)を有効活用し、新規事業や新製品の創出を図るというもので、本学からは、中小企業や地域事業の知的財産活動を支援することを目標に活動している特別課外活動プロジェクト「知財PR隊」の学生メンバーがこれまでの活動報告と展示ブースを出展しました。
活動報告では、同学部の高田講師とともに「知財活動お手伝いします!」をタイトルに、これまでの活動と、大阪市旭区の一般の方からの依頼を受け、地元商店街の活性化やアイデアを商品化して販売することを目的に、依頼者が発明したアイデアを権利化した今年度の支援活動について発表しました。
3年次生グループが担当したタブ付き筆記シートの技術は、シート端にタブ部分を設け、この位置に粘着ピンを設置することで保護フィルムが不要になり、持ち運びが容易になるというアイデアです。粘着ピンは場所を選ばず貼り付けることができ、水で洗い流すことで何度も粘着力が回復します。裏面に粘着ピンを設置するアイデアの改良版として、会社や学校でのミーティング、家庭内でのコミュニケーションツールなど、分野を問わず利用できる技術です。これに『ecopia』という名前をつけて親しみやすくアピールしています。
そして、1・2年次生グループが担当した冷蔵庫内で容器を重ねる際に使用する収納用品の技術は、容器の中身を気にせず重ねることができ、冷蔵庫内に無駄なスペースを作らず収納できるという特長があります。耐熱性のある正方形の板を使用することで、電子レンジや鍋敷きとしても利用できます。また板の中を星形などの多角形でくり抜いた板を取り外すことができ、1枚で2段、3段と重ねることを可能にしたアイデアです。この技術には『スペースできる君』とネーミングしています。
今回依頼を受けたそれぞれの当初の技術では、新規性・進歩性の問題で権利化が難しいことが先行技術の調査などからわかりました。そこで依頼者と一緒に試作品を作成しながら技術の改良を重ねました。本学部の専門教員も協力し、学生メンバーが特許明細書を仕上げた結果、見事特許および実用新案の出願をすることができました。発表した学生メンバーは、「授業で学ぶことのできない実務的な活動をすることができ、非常に良い経験となりました。今後もライセンスなどのアイデアの活用支援を行っていきたいです」と抱負を述べました。
続いて高田講師から、これからの知的財産専門人材の育成や知的財産活動支援のあり方について講演がありました。
このほか、知財PR隊の取り組みをポスター展示したブースには、多くの方に訪れていただき、学生メンバーは皆熱心に説明をしました。さまざまな知財支援活動を行う知財PR隊の今後の取り組みにご期待ください。