生体の情報を視る

生命工学科 
教授 松村 潔 

松村 潔 
2011.09.13
  • 発熱関連分子のメッセンジャーRNA

    発熱関連分子のメッセンジャーRNA

  • 脳血管の発熱関連分子

    脳血管の発熱関連分子

みなさんは生体の情報と聞くと、脳を思い浮かべるでしょう。しかし、それだけではありません。私たちの体のすべての細胞は情報を交換しあって、調和のとれたシステムを作っています。そしてその破綻が、ガンや生活習慣病といったさまざまな疾病の原因になるのです。したがって、生体内の情報処理を明らかにすることが、病気の原因を理解し、その治療法の開発する基盤になります。近年の技術進歩により、さまざまな手法で生体の情報を可視化できるようになりました。

免疫系と脳
発熱は多くの病気に共通しておこります。私は発熱の仕組みについて研究してきました。どのような細胞が、どのように情報をつたえているのか、という視点です。これまでの研究から、発熱は免疫系細胞(白血球)から脳への情報伝達でおこること、そして免疫系と脳の情報伝達を仲介しているのが血管細胞(とくに脳の血管内皮細胞)であることを明らかにしてきました。この発見は、世界で初めて血管が情報伝達に関わっていることを示したもの、と自負しています。これからも、体の中の情報伝達をさまざまな手法で研究していきます。

基礎研究のたのしみと重要性
このような基礎的な研究は、それがすぐに病気の治療に役立つものではありません。しかし、2つの大きな意義があります。そのひとつは真理の解明です。人類の知識を一つ増やすことになるのです。いまや、インターネットによってその知識は世界中の人と即座に共有できるようになりました。そして二つ目は将来の医療や生命工学の発展に欠かせない基盤となるのです。みなさんも、基礎研究をとおして世界中の人とつながりませんか。

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