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萩原克典さんの空き家利活用の提案が形に

2018.05.11

  • 広々としたウッドデッキは、地域住民らの交流の場に 広々としたウッドデッキは、地域住民らの交流の場に
  • 坂田昌平副市長から表彰を受ける萩原さん(右) 坂田昌平副市長から表彰を受ける萩原さん(右)

 福岡県大牟田市が主催した「民間空き家利活用・改修学生コンペ」で、全国から応募のあった26作品の中から最優秀賞に選出された萩原克典さん(建築・都市デザイン専攻博士前期課程2年)の提案に基づく空き家の改修工事が完成し、4月1日に一般向けの内覧会が開催されました。
 同コンペは、「生まれ変わる空き家 ~空き家から生まれる新たなコミュニティ~」をテーマに、人口減少が続く同市の課題である空き家を利活用するモデル事業として、全国の学生・生徒を対象に行われました。設計課題の空き家を地域のコミュニティ活動の場、ゲストハウスやシェアハウスとしてリニューアルし、人と人との交流を通じて新たな価値を生み出す提案を募集したものです。
 萩原さんの受賞作品のテーマは「地域と共生しながら住まう まちの宿り」。空き家を「大牟田市のみんなが利用する新しいまちの居場所」として改修するというコンセプトの下、そこに住む学生、訪れる地域の高齢者など、どの年齢層にも使いやすい設計となっています。リビング機能を備えた「まち土間」や、多くの人が腰掛けて会話を楽しめる縁側など、多人数の人々が交流できる開放的な家づくりのアイデアとコストを意識した実現性が高く評価されました。実際に工事が行われた空き家は、既存の縁側を約20㎡の広々としたウッドデッキに改修。ここで花見や茶会なども開催できます。この空き家は今後、学生のシェアハウスやゲストハウス、地域サロンなどの活動・交流の場として活用される予定です。
 「家屋だけでなく、美術館や商業施設など、人と人との交流が生まれる公共施設の設計に携わりたい」と将来の夢を語る萩原さん。既に幅広い建築物の設計を手掛ける建築設計会社に就職が内定し、建築士としての第一歩を踏み出す萩原さんの今後の活躍に期待が膨らみます。

<指導教員>
建築学科・前田茂樹 准教授