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土木文化研究部が養翠園のコンクリート調査を行いました

2019.05.21

  • ひび割れた箇所を観察する学生 ひび割れた箇所を観察する学生
  • 超音波測定機でコンクリート内部を調査 超音波測定機でコンクリート内部を調査
  • 土木文化研究部と三方教授(左) 土木文化研究部と三方教授(左)

 5月11日、土木文化研究部(顧問:三方康弘教授)が養翠園(和歌山市)内の三ツ橋の修復方法について検討するため、現地調査を行いました。同施設は、紀州和歌山藩 第十代藩主徳川治宝が造営した大名庭園で、国の名勝に指定されています。

 三ツ橋は明治時代に建造された鉄筋コンクリート橋で、現存する鉄筋コンクリート橋としては非常に貴重なものです。しかし、昨年の台風20号の影響により、高欄(てすり)部分が破損したため、本調査は和歌山市からコンクリート建造物としての歴史性、文化財の保存・修復の観点などで専門的なアドバイスを求められ実施したものです。破損部分を重点的に観察し、超音波測定調査を行った結果、コンクリートの内部が詰まっている部分と空洞があると思われる部分が確認できました。今後、本調査の結果をまとめた報告書をもとに、補修計画を立案し、和歌山市などに提案します。

 調査を行った部長の白井泰斗さん(都市デザイン工学科3年)からは「国指定文化財なので、新しく橋を造り替えるのではなく、元の形に戻し、保存しなければなりません。今ある技術を駆使し、コンクリートの弱点を補う補強と美観の面を考慮した復元のための補修工事になると思われます」と話しました。